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「育てる」
絨毯の素材には主にウール、シルク、綿があげられます。それぞれの素材を育てるところから、言わば絨毯作りは始まっています。
実際に絨毯の素材として用いられることが多い羊に関して言えば、育てる環境によって、毛質が変わってきます。それはそのまま絨毯の質感にも繋がるため、良い毛質の羊を育てることが重要です。
イランの中でもある地域ではダスリスと呼ばれる手紬ぎの糸を作っているところがあります。糸の太さが一定にはならない為、優しい風合いの絨毯になります。
ナイン地方では4本、6本、9本の単位で糸を撚ります。数が低ければ糸は細くなり、結ぶ数が多くなって模様の緻密に表現できます。糸が太くなれば模様は荒くなりますが、強度は強まります。
糸の種類だけでもペルシャ絨毯の性格は変わってくるのです。
「紡ぐ」
毛を刈り、糸を洗います。ウールにとって重要な油分が抜けないよう丁寧に洗います。洗いの工程が不十分だと次の工程である染色の際に、綺麗に染まらなかったり、色ムラが出来てしまったりするので、洗いの工程も非常に重要です。
山岳の地域では伝統的な方法で、山から流れる清流を使い、何度も何度も丁寧に汚れを落としていきます。冷たい水を使うことは汚れが落ちにくく手間はかかりますが、油分は抜けにくく理にかなった方法です。
「洗う」
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